【読書キロク】『沖縄文化論ー忘れられた日本』岡本太郎・著

読書のキロク

こんにちは!マキさんちへようこそ!

一つ前の投稿の『美の世界旅行』と同様、岡本太郎展で購入した『沖縄文化論ー忘れられた日本』を読みました。

本の内容

1972年に刊行された中公叢書を文庫化したもの。初出は1960年の中央公論。アメリカ占領下の沖縄を旅した岡本太郎による、その文化論。2022年には『岡本太郎の沖縄』と題して映画化もされた。

感想

現代でも沖縄の文化は独自のものである。アメリカ占領下当時の様子はもっと興味深い。

インドやメキシコの文化に強く惹かれる岡本太郎が、沖縄の文化に惹かれるのもよく分かる。「人」を感じられ、見せるための芸術というよりも、そうである必要があるという美しさ。

久高島のイザイホーに関する章は、非常に貴重な記録だと思う。逆に現代では、こんな風に取材できないのかな?

特に考えさせられたのは、八重山の悲歌に対する彼の考え。八重山の人頭税の歴史は非人道的であったことは確かだし、歌の切なくも美しいことも確か。ただ、そこに捕らわれたまま、新しいものが生み出されていない、とのこと。当時の八重山がどのようであったかは分からないが、とても重要な考え方だと思う。たとえ許せなくとも、過去に捕らわれて今が見えていないのは非常にもったいない。一人の人間として、人生もそうだなと思った。

この本を買ったときには、映画は上映が終わっていたため見れなかったのが残念。またどこかで再上映することがあれば見たいな。

最後まで読んでいただきありがとうございました!興味を持たれたらぜひ読んでみてください^^

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