こんにちは!マキさんちへようこそ!
講談社ブルーバックスの『科学者はなぜ神を信じるのか ーコペルニクスからホーキングまでー』を読みました。
本の概要
理論物理学者であり、カトリックの聖職者でもある著者による、科学者と神との関わりを記した本。「科学」と「神」は最も対局にあるように思われるが、多くの科学者は神の存在を信じていたらしい。ブルーバックスでは異色の宗教を扱った本であるが、全体的には主に宇宙に関する科学史の部分が多いため、物理を学んだ人向け。
感想
私は特定の宗教を信仰しているわけではないし、宗教に詳しくもない一般人です。神社やお寺も雰囲気が好きで行くし、観光地のきれいな教会も見に行くような典型的な日本人だと思います。
一方で、最近世界史を勉強し始めて、世界の多くの地域では宗教が政治や暮らしに与える影響は図りしれないということを学びました。(影響を与えるというよりは、宗教がベースなのかもしれませんが。)
そんな時にブルーバックスに「神」をテーマにした本があるのを見つけて、思わず手に取りました。理系人間である私にとって、科学者と神との関係は非常に興味があります。特にこの本でも扱っているキリスト教の創造主である神と、世の中のすべてを科学的に解明しようとする科学者は、対立する存在としか思えない。
でもこの本を読んで感じたのは、「神」や「創造」をどのように解釈し、信仰するかは人それぞれなのだということ。そして、多くの科学者は、”神が創造した世界の仕組みを理解したい”という気持ちを原動力に研究をしていたのには驚きました。
本書の中で、一番心に残った部分を引用します。アインシュタインが牧師との対話で述べた内容です。
…私にとって神とは、ほかのすべての原因の根底にある、第一原因なんだ。何でも知るだけの力はあるがいまは何もわかっていないと悟ったとき、自分が無限の知恵の海岸の一粒の砂にすぎないと思ったとき、それが宗教者になったときだ。…
p.172より
アインシュタインほどの天才だからこそ、自分を「無限の知恵の海岸の一粒の砂にすぎない」と思っていたのでしょうね。私はなんとなくアインシュタインが好きなんですけど、もっと好きになりました。
この本には、多くの科学者が登場します。科学者の名前や法則の名前は、高校・大学の物理で勉強したけど、もうほとんど忘れてしまっています…。またひとつずつ勉強したいけど、なかなか長い道のりになりそう 笑
そしてまったくの個人的ツボですが、たくさんの科学者や聖職者の肖像画や顔写真が掲載されていて興味深かったです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!興味を持たれたらぜひ読んでみてください^^
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