愛知県美術館にて開催中の「相国寺展」に行った。会期は2024年10月11日~11月27日。
キービジュアルになっている鶴の絵と孔雀の絵を両方見たいと思ったところ、それぞれ前期・後期のみの展示ということ。どうしても両方見たかったため、2回行き無事に見ることができた。展示品は撮影禁止だったため文章のみで感想をメモしておく。
前期展示のみ
文正「鳴鶴図」
白が美しい。輪郭がなく、白の濃淡だけで鶴を描いている。少し前から、日本画の白が気になっている(この作品は中国のものだが)ので、見れてよかった。
明の永楽帝からの礼状
義満への倭寇退治についての礼状。字がものすごくうまく、保存状態良好。復元とは書いてなかったから現品なんだろうが、そう思えるほどにきれい。歴史の勉強との一致がおもしろかった。再度見たかったが後期は展示なし。
前期・後期共通
鹿苑寺の鳳凰像
昭和の火災の際は、偶然にも倉庫に保管されていたため被害にあわなかったとのこと。
フォルムがどことなく愛らしく、現代のキャラクターにいても良いように感じた。首が細く、尾は大きく開いており、足が細い。足元をがっしり固定しているとはいえ、前後どちらかに偏っていては長期的に危ないだろうから、かなりバランスを考えて設計されているのでは。銅製と書いてあったけど緑青もふいてなくてきれいだった。
伊藤若冲(作品多数)
玉熨斗図:大胆な構図で書かれた縁起物の絵。ものすごく大胆で極太の筆の勢いが感じられる。あのサイズで一発で書いてるのだから、どう描けばいいのかが見えてるんだろうな。
竹虎図:カラーの元絵(別の作者)があり、それを元に墨だけで書いたことを知った。わたしは若冲の絵のほうが好き。若冲の絵だと知ってしまっているバイアスはあるかもしれんが。
鹿苑寺大書院障壁画:襖絵が、実際の襖と同じように鴨居を作って展示されていた。余白がしっかりあって気持ちよかった。
若冲が書く、どこかおとぼけの動物がかわいくて好き。虎とか襖絵のカラスとか。
売茶翁像:顔はとても細密、一方で服は大胆な線。他の人の絵でもそういう書き方があったから、当時はそれが主流だったのか?
後期展示のみ
円山応挙「牡丹孔雀図」
孔雀が本当に美しかった。非常に細密。顔の皮膚のボツボツした感じ、羽の青い部分、オスの尻尾の模様などが印象的だった。最後の部屋に展示してあり、遂に来たかと感じた。最後の最後にもう一度見て終わりにした。
なお、本物の孔雀が見たくなり翌日東山動物園に行ったが、鳥インフルエンザの影響で見れず。残念。
ミュージアムショップにて
会場限定の牡丹孔雀図が描かれたロルバーンを購入。非常にかっこいい。他にも、若冲と応挙を比較した本も購入。図書館向けの児童書のため堅牢本で3,000円だったが、買ってよかった。日本画に詳しくないわたしには最適だった。
以上。読んでいただきありがとうございました!
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