【読書キロク】『わたしは10歳、本を知らずに育ったの。』シャンティ国際ボランティア会・編

読書のキロク

こんにちは!マキさんです!

図書館で『わたしは10歳、本を知らずに育ったの。』という本を借りて読みました。

本の概要

シャンティ(公益社団法人シャンティ国際ボランティア会)という団体が、アジア各国で図書館を作ったり本を届けたりしている活動を紹介した本。各国の現状やそこに至った時代背景なども解説されている。

感想

世界には識字率の低い国や学校に行けない子どもが多くいる国があることは知っているけれど、現地で活動している方たちの報告を読んでみたいと思い本書を手に取りました。

貧困の連鎖を断ち切るには、やはりまずは「字の読み書き」と「簡単な計算」が必須だと痛感。本書で紹介されていたタイのスラムで育った女性は、必死の努力を重ねて現在では外交官として活躍しているとのこと。努力すれば誰もが外交官になれるわけではないのは当然であっても、彼女の存在は尊い。

学校に通うことができず字を学ぶ機会のなかった子供は、そのまま大人になっていく。親自身が字が読めなくて困った経験から、「子どもにはせめて読み書きだけは学ばせたい」と考えて学校などに通わせられればまだ救いはある。戦争・紛争地帯でそれどころではなかったり、地域に学校が無ければ望んでも実現できない。貧困のために子供を労働力として利用せざるを得ない家庭。女の子に教育を受けさせない風習。銃の撃ち方しか知らない少年兵。日本にいると、それが現実とは思えないほどにひどい。

シャンティの活動の一環として、日本の絵本に現地の言葉の翻訳シールを貼るボランティアがあるとのこと。今年度はもう申し込み期限が過ぎていたので、来年やってみたい。

読みやすい文体で、注釈も多くついているので、中学生くらいから読めそう。もちろん大人が読んでも勉強になります。現地の写真もたくさん掲載されています。

おまけ:NDCの話

本書のNDC記号は「016.282」
NDCの細目表によると、
016.2:公共図書館 *地理区分
016.28:児童図書館 *地理区分

地理区分を見ると、
2:アジア

つまり、「アジアの児童図書館」で016.28+2=016.282 なのね、なるほど~となりました。
勉強したことと実社会が繋がると面白い!

以上で終わりです。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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